第4章 隠された目的と注目される結果

エキサイトニュース

作戦名「飯綱落し」を実行します。

対策を考えはじめました。まず、本当にエシュロンによるメール盗聴の対
象になっているのかを確認することにしました。もちろん、強制捜査権の
ない個人が日米両国政府が存在すら認めていない国の最高機密を調査し、
証拠を集めることは不可能です。しかし、どのような道具も利用するのは
人間です。道具は完全でも、利用する人間には”隙”が存在し、個人的に
間接的に利用する程度の証拠なら得ることができると考えました。その隙
とは、私は日米両政府の目的を理解していますが、日米両政府はこれに気
がついていないということでした。この隙は日米両政府と西京エレクトロ
ン株式会社とが癒着していることが原因で、組織的、構造的な問題だと思
いました。西京エレクトロン株式会社は、全く企業活動とは無関係なこと
に関する私の意見を収集するために強引な手法を使用していました。日米
両政府がこの強引な手法により事態が発覚する事を恐れて心配し、西京エ
レクトロン株式会社に注意しても、西京エレクトロン株式会社からは問題
なしの報告しか行われません。問題ある手法を使用したと報告することは、
西京エレクトロン株式会社にとって自殺行為だから、決して行われません。
本来なら事態が発覚した場合、西京エレクトロン株式会社は日米両政府が
西京エレクトロン株式会社に対して罰則を科すことを恐れて、慎重な手段
が用いられ、正確な報告が行われます。しかし、西京エレクトロン株式会
社は日米両政府に対してエシュロンという弱みを握っているので、日米両
政府が西京エレクトロン株式会社に対して罰則を科すことができないため
に、西京エレクトロン株式会社は平然と違法な手段を用い、嘘の報告を行
うことができます。西京エレクトロン株式会社に弱みを握られている日米
両国政府は、嘘の報告を調査し、適切な手段と正確な報告を行わせるとい
う本来行われるべきこともできません。日米両国政府は西京エレクトロン
株式会社からの情報を鵜呑みにするしかないのです。つまり、猿(西京エ
レクトロン株式会社)による「人(日米両国政府)回し状態」になってい
るということが、隙を生み出す原因です。日米両国政府にどんなに優秀な
人間がいても、猿に回されて、猿の言いなりに成り下がれば、猿以下の能
力しか発揮できないということです。

エシュロンによるメール盗聴の対象になっているのかを確認する方法は、
3つの方法を連続して行い、全てがエシュロンの存在を示すことで確認す
ることにしました。
 まず、政府及び行政は、言動には常に責任がつきまとうので、身元も実
績も不明である意見は決して相手にもされないはずです。この原則を逆手
にとって身元も実績も不明である人間の意見を投稿し、インターネット上
で公開し、この身元も実績も不明である人間の意見を日米両国政府が採用
されることを確認します。これで、政府がエシュロンを使用していて、意
見を投稿した人間の身元も実績も知っていることが確認できます。そして、
エシュロンについてインターネットト上、全日本中、全世界中に公開し、
引き回しの刑にするとこも可能です。
 次に、投稿中止して放置すると、追いかけてくることが予想され、その
追いかけ方を確認することによって確信を更に深めます。つまり、私の意
識を政治、外交、マクロ経済に向かせ、情報を入手しようと画策する過程
を確認すれば確信が得られるということです。
 最後に、エシュロンを利用して、電子メールで小泉純一郎首相やジョージ
・ウォーカー・ブッシュ大統領に私の入手している情報をぶつけます。当然、
この情報は国家機密、外交機密に関する内容が含まれています。このような
内容が私に知られていて、公開される危険性があると知れば何らかの反応が
得られるはずです。これらの反応を見て、総合的に判断することにしました。

2001年5月、エキサイトニュースのニュース掲示板を見つけました。
私はこのニュース掲示板のメールアドレス等の個人情報の登録がないという
特徴を見い出し、利用することにしました。まず、個人情報の登録がないた
めに、反社会的な手段で入手したメールアドレス等の個人情報を、社会的な
方法で入手したように装い、個人を特定し、接近することができないと判断
しました。つまり、日米両政府がエシュロンを使用していることが曖昧にな
ることはないですし、エシュロン一味が私に接近することもできないので、
確実かつ安全な方法だと思いました。
具体的には、「おめでとうございます。当選しました。」などといって接近
を試みることはできないということです。ただし、掲示板なのでメールアド
レスとは直接関係ありません。しかし、エシュロンがどんな仕組みで動作し
ているのかわかりませんが、こんな程度で盗聴できなくなるようでは逆にエ
シュロンとは思えないので、この点については問題にはならないと判断しま
した。
次に、インターネットで意見を公開することにより、意見の内容からの個人
の特定が困難になります。たとえ私ような意見を述べる人間がいても、オリ
ジナルなのか、コピーなのかの区別がつかないからです。その上、予期せず
マスコミ各社も私の意見をまねた意見を報道するようになりました。これで、
オリジナルである私が、他の誰か、例えばキャスターなどのコピーになりす
ますことさえ容易になりました。このため、日米両政府と西京エレクトロン
株式会社が公開された意見をもとに私の身元を突き止めようとしても簡単に
かわすことができ、安全だと思いました。さらに、エキサイトニュースは、
放送局や新聞社などに比べて知名度は低く、アクセス数も少ないことが想像
できました。ニュース掲示板自体が開設されたばかりで、放送局や新聞社に
投稿されている内容に比べて、書き込まれる内容が稚拙な内容で占められて
いました。つまり、政治家、官僚及びマスコミ等々の注目が集まっていない
と判断ました。エシュロンを使用して、私が送受信するインターネット上の
通信内容を直接読んでいる日米両国政府は何の苦労もなく私の意見を見つけ
ることができるということを確認することで、日米両国政府がエシュロンを
利用していることを確認できると思いました。意見を隠すなら意見の中とい
うことです。つまり、私は身元を隠し、意見を公開し、政治家、官僚及びマ
スコミに発見されにくい状況の中で、日米両国政府に意見を採用させること
で、盗聴を確認し、エシュロンの存在を示せると考えました。さらに、個人
を特定しやすいトピックを避け、日米両政府が関心を持ち、公開された意見
を採用しやすいトピックを選ぶことにしました。具体的には、政治、外交と
マクロ経済等のトピックに意見を公開することにしました。私はこれらのこ
とに関して、個人的には関心はありましたが、他人と話をしたことがなく、
独創的な意見を持っていました。つまり、私は身元を隠し、他にはない独創
的な意見を公開し、日米両国政府に意見を採用させることで、エシュロンを
確認し、エシュロンの存在を示せると考えました。だから、私の意見をプロ
ファイルしても、身元にはつながらないと思います。よって、合法的な下り
情報での身元の確認が不可能だと判断しました。上り情報の利用はいずれも
違法な方法しかありません。例えば、エシュロンによるメール盗聴(伝送路
)、サイトのクラッキング(サーバー)または使用しているPCの中を読み
出すこと(端末)です。もちろんこの場合、使用しているPCの中を読み出
すこと(端末)については除外できます。使用しているPCの中を読み出す
ためには身元が分かっていないとできないからです。エキサイトニュースの
ニュース掲示板に意見を投稿して、採用できるはずのない、身元不明で、独
創的な意見を日米両国政府に採用させることにより、間接的にエシュロン等
の違法な、社会的、道義的に問題のある方法からのメールアドレスの安全性
を確認することにしました。このように意見には書いた本人にしかわからな
い情報を含めることが可能なので、意見を採用するには身元の確認は最低限
必要になるということです。私がオウム真理教、アルカイダまたは日本赤軍
ではないことが最低限必要なのです。日米両国政府は、エシュロンを使用し、
私の身元さえ入手してしまえば、これまでどうり私の意見が違和感なく採用
されると予想しました。

始めるのは簡単ですが、終わらせるのは大変になるかも知れないと思いまし
た。私がエシュロンについての確証を掴んでいることを、メールを使用して
伝えれば、日米両国政府は黙るしかないであろうと判断し、作戦を実行する
ことにしました。しかし、この考えは甘かったです。エシュロンなどという
盗聴行為を行う日米両国政府は黙って引き下がることはなく、ますますエシ
ュロンを利用するようになったように感じたからです。

この計画を実行するときに、ハンドル名は何がよいか迷いました。もちろん、
身元を隠すためにはエキサイトニュース以外では使用しないハンドル名にす
る必要がありました。”身元不明”では正直すぎます。”名無しの権兵衛”
ではありきたりだと思いました。そこで”名無しのコン太”にしました。ち
ょっとお茶目で、かわいい感じで、とても”エシュロンキラー”とは、すぐ
には気がつかれないと思いました。一応自体が判明した後、”名無し”には
身元がないということであったのかと納得できる点もよいと思い、ハンドル
名も決まり、計画を開始しました。


次は、”第4章 隠された目的と注目される結果 〜公開処刑の開始〜”です。

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